私たちが日々生活しているこの日本と言う国は、米国・ロシア・中国と言った大国に比べるととても小さな国です。 またアラブ諸国の様に石油などの豊富な資源が湧き出る訳でもありません。 にも関わらず、世界何百と言う国々の中で先進国と呼ばれ、高い評価を得ています。もちろん、真面目に勤勉に我慢強く一生懸命に働いて来た結果だと思いますが、それだけでは無い様に感じます。
　「他の国に無く、日本にしか無いもの」を考えると、「礼儀作法」や「侘び寂び」の様な、この民族が古くから受け継いできた独特な習慣や感性が強く影響しているのではないでしょうか。例えば、お茶・生け花・舞踊では「おもてなしの心」、つまり「相手の人をどれだけ深く気遣うことが出来るか」を極め、それを「美徳」として来たのではないでしょうか？　そんな背景が有って、他には無い「気遣いの商品（オリジナリティ）」を生み出して来たのではと解釈しています。私の小さい頃には、お茶・生け花・舞踊の教室が沢山ありました。名のある立派な先生が厳しく、細かく、何度も指導して「おもてなしの心」に磨きを掛けていたことでしょうね。
　現在の日本の「モノ作り」を見ると、海外からの低コスト・大量生産品に圧倒され、「同じ様なもの」が沢山流通しています。このまま同じ土俵で戦っていても、良い結果が出るとは到底思えません。しかしながら、日本の素晴らしさである「おもてなしの心」は必ず世界に通用すると確信しています。
　私はこの日本と言う国が大好きですし、この状況を少しでも変えたいと切に願って、このたびモノ作りの会社「センジン」を設立するに至りました。「おもてなしの心」を先人から受け継ぎ、そして更に磨きを掛けて次の世代へしっかりと手渡し出来る、成長し続ける会社を目指します。社員全員がモノ作りを通じて日々精進し、「千（たくさん）」の「仁（人としての心）」を皆様にお届けすることをお約束し、私の挨拶とさせて頂きます。これからどうぞよろしくお願い致します。